2016年3月10日木曜日

関西ivote 研修会(関西政治社会学会後援)

当たり前の「投票に行く」ことが出来ていない日本を変えたい


関西政治社会学会では、学生団体関西ivoteの活動を支援しています。3月25日に学生団体関西ivoteが研修会を京都大学文学部で企画しています。武蔵野大学教授の荒木義修氏(政治社会学会会長)が講師を務めます。選挙法が改正され18歳から投票できます。しかし、これまで義務教育や高等教育では、投票することの大切さを教えていなかった。日本の投票率は民主主義国家を自称するには余りにも恥ずかしい数値である。若者の投票率は特に悪く、その結果彼らの意見や立場が政治に反映されてはいない。しかも、ますます格差が広がり、若者たちの未来を奪おうとしている。投票に行こうという足立前の社会活動を学生団体ivoteは根気よく取り組んでいる。関西政治社会学会は政策理論の研究だけでなく、市民の政治参画型社会のための教育活動も視野に入れるべきだと考えている。投票すること、これは間接民主主義社会で許される唯一の政治参加である。その自覚こそこの国の民主主義文化の基本だと考える。

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関西ivote 研修会(関西政治社会学会後援)
集中講義:「人はなぜ投票所に足を運ぶのか」
講師:荒木義修(武蔵野大学法学部政治学科教授/政治社会学会会長)
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日時:2016年3月25日(金) 9時00分-17時00分
場所:京都大学文学部本館2階第7講義室
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_y/
地図上の校舎番号 8 文学部校舎(約80名)
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時間割(変更あり): 9時00分-17時00分(午前と午後に15分程度グループ・ディスカッションを含む)
主催者挨拶 5分
午前中の講義 9時05分‐12時0分
講義課題 
1、「投票行動研究の理論と方法」
2、「政界再編期における無党派の急増と投票率の低下」
3、「中山間地域と恒常的高投票率:三重県島ヶ原村での実態調査を中心にして」
質問時間 20分
グループディスカッション 20分
昼休み
12時20分-13時00分
午後の講義 13時00分-17時30分
講義課題
1、「投票参加の一般モデル:自己保存モデル」
2、「積極的人格、問題解決能力と投票参加」
3、「疎外感と棄権」
質問時間 20分
グループディスカッション 30分
グループ報告 10分
閉会の挨拶 5分
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【講義要約】
1.投票行動研究の理論と方法
社会調査の基本的な理論と方法について概説し、統計ソフトSPSSを駆使しながら、回収した最近のデータを具体的にどのように分析を加えていくのかを解説する。
2.政界再編期における無党派の急増と投票率の低下
 無党派層は最近でも60%超える高い比率であるが、通常の選挙では無党派層は7割以上が投票に出かけるという不可思議な現象がある。また、時代を遡ると、1993年の政界再編を契機に無党派層が急増したことは特筆すべき点である。その中核は自民党長期政権時代の弱い自民党支持者であったが、その後、消費税導入を契機にその中核が強い自民党支持者に取って代わるという急変が生起した。同時に、1995年1月の阪神大震災と3月のオウム真理教による地下鉄サリン事件直後には、統一地方選挙、参議院議員選挙、総選挙がそれぞれ過去最低の投票率を記録するという異常事態が発生した。急激な政治的関心の低下がその原因であったが、今なおその深層心理は未解明のままである。
3.中山間地域と恒常的高投票率:三重県島ヶ原村での実態調査を中心にして
 全国の各都道府県の15%ぐらいは、恒常的な高投票率を生むいわゆる中山間地域である。高投票率の原因を究明すべく、三重県でもっとも高投票率を持続的に保有していた島ヶ原村の実態調査に踏み込んだ。通常、都市部よりも農村部の方が、投票率が高いと言われ、その原因は周囲の眼などの暗黙の圧力にあると言われてきたが、実際に現地で意識調査を実施すると、周囲の眼などではなく「投票義務感」に基づくものであるという常識を覆す結果が出た。なお、この地域は他の地域に比べて政治的不満と政治的関心も極めて高いということも判明した。
4.投票参加の一般モデル:自己保存モデル
青年の投票率の恒常的低下は、長きに渡って取り上げられてきた、わが国の大きな社会問題のひとつであるが、何らかの処方箋が施されて、根本的に青年の投票参加の誘因が補強・改善された事例はほとんど稀有であろう。
その原因は、投票参加についての根本的な動機が十分に解明されていないからである。ここでは、第1レベルとして、「投票義務感」と「当該選挙への関心」が、第2レベルとして「自己利益」と「社会協調」意識が投票に恒常的に影響を与える基本的変数であることを示し、さらに「自己利益」意識が直接または「社会協調」意識を媒介にして「投票義務感」と「当該選挙への関心」に影響を及ぼして投票を決定するという“自己保存モデル”を投票参加の一般モデルとして提示する。しかしながら、第1レベルの「投票義務感」と第2レベルの「自己利益」意識は別々のものであって、前者をもって“市民参加”、後者をもって“政治参加”とする二分法が適用されてきたが、「自己利益」意識が「投票義務感」を予測するので両者は同質的であり、これまでの二分法は誤謬であると言わざるを得ない。
5.積極的人格、問題解決能力と投票参加
投票参加の自己保存モデルの自己保存本能的な第2レベルの動機に働きかければ、投票率の向上が理論的に期待できるので、そのための手段として、企業研修プログラム「心のアドベンチャー」(AIA)の体験を通じて「志」「他者理解」などの“積極的心構え”を身に着ければ、第2レベルの動機が補強・改善され、投票率が向上することがこれまでの調査で検証してきた。しかしながら、選挙年齢が18歳に引き下げられたことを契機に、文科省が投票率向上に、中等教育に問題解決型の学習ないしカリキュラム構成等が必須であるとする見解について吟味検討を加えてみたい。
6.疎外感と棄権:「来るべき参議院議員選挙と青年のやる気意識調査」(2016年1月)報告
「来るべき参議院議員選挙と青年のやる気意識調査」結果を概観し、ここ1,2年で投票参加モデルとしての自己保存モデルに疎外感を投入しなければ有意なモデルを構築できなくなった点への考察を試みたい。最終的には、最近の棄権の最大の原因が疎外感にあるとすれば、そのような意識を除去するにはどうしたらよいのかという問題が提起される。ここでは、試論として認知行動療法の導入が効果的である点を指摘してみたい。
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懇親会 18時00分-19時30分
場所 京都大学百万遍近くの喫茶店
参加費、注文分を各自支払う
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関西ivote メンバー以外の方は、必ず関西政治社会学会事務局まで参加希望の連絡先をして下さい。
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関西政治社会学会 研究会事務局 
連絡 090-8201-0993
Email hiro.mitsuishi@gmail.com
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