2014年12月28日日曜日

LAの青い空とGospelの歌声

三石博行

12月23日、サンフランシスコのLorraine Hansberry Theater で開催されたSoulful Christmas A Gospel Holiday Concertに行ってきた。その演奏会場は、以前兵舎だった施設で、今は市民の芸術活動に提供するために改築されていた。芸術活動を行っている多くの市民団体が、この施設を活用している。

二棟ある大きな建物の一つの三階に200名ほど入る会場があった。開会間際にその会場に入った。もう会場は殆ど満員であった。その日の演奏は約3時間程度だった。余りの感銘で、自然に涙がこぼれていた。魂を揺さぶられる音楽だった。そして、奴隷として扱われた彼らの強さ、明るさ、楽天的な生き方も伝わってくる曲だった。あまり、感動したので、言葉が出てこない。

12月24日、サンフランシスコからロスアンゼルスに来た。LAの空は真っ青だ。いつも、ここにきてこの空の色に驚く。乾燥した地中海性気候のせいで、こうした青いそらに出会えるのだろう。

よく、LAに移民してきた人々が、差別などを受けて苦しんでいるときに、またアメリカのような新自由主義の社会の厳しく不当な扱いを受けながら、苦しい時、悲しい時、「それでも、ここには青いそらがある。だからいい」と言うらしいです。

そういえば、中学時代、恩師の岩松弘先生(故人)が私に教えてくれたことばがあった。「嘆かじな、青空を見ん。青空は、永久(とこしえ)の色に澄みておらんや。」と言う句だったと思う。人が、苦しい時、そして絶望している時、こうした青い空が勇気を与えてくれる。その感銘も、多分心のなかで自ら作り出したものだろう。その感銘は自ら持っている生命力によって産み出されたもんだろう。

しかし、人は本当に逞しい(たくましい)と思う。あの Gospel のコンサートで流れた曲は明るく楽しい、しかもユーモアに満ちたものがあった。我々の想像を絶する苦しみや絶望の中で、これほど明るい曲が生まれるのか。私は驚きと感銘、それを超える畏敬の念を持って聞いていた。青空に感銘する人々と通じる感性、昨日までの絶望を逞しく乗り越えて、明日に向かって生きようという生命力だと思う。


1, Lorraine Hansberry Theatre -- Soulful Christmas: A Gospel Holiday Concert
http://www.fortmason.org/events/events-details?id=3101


12月25日、フェイスブック記載文章 



0 件のコメント:

コメントを投稿