三石博行
前期から始まった新しい三つの科目の教材作成に追われながら、吉田民人理論の研究に関して3つの課題を進めている。
1、Van Drom Eddy さんと吉田論文のフランス語訳や英語訳を進めている。フラン誤訳を終えて、吉田民人用語の説明をしなければならない。そのため、1990年以降の「プログラム概念」を形成していこうとする先生の論文の全てを読まなければならない。
2、綿引宣道さんと『情報と自己組織性の理論』を資料にして、吉田理論の研究会を始めようとしている。長岡先端科学技術大学院大学での公開ゼミとして綿引先生が企画されたもので、研究会の進め方を今検討している。
3、槇和男さんと一緒に「プログラム科学論研究会」を開いている。現在、槇博士は統計学の学習とその医学研究への応用に専念。多分、統計学の学習から得られた知識と思索がプログラム科学論研究に大切な役割を果たすことと信じている。
吉田民人論文の研究方法について理解したことは、先生の著書や論文は、物理学理論の説明のように書かれている(槇和男氏のことば)。だから、その勉強をするためには、物理学の学習のように進めなければならない。文章を一つひとつ、まるで数式の物理的意味を理解しなければならない。しかも、その一つひとつの文脈の流れを全体の科学思想の中で体系的に理解しなければならない。
多分、吉田民人の理論は、戦前の三木清、戦後の廣松渉に続く、人間社会学基礎論を確立した日本を代表する科学者であろう。
その理論に立ち向かうためには、こちらも何一つ妥協することを許されないのである。
それを覚悟しなければならない。
1、本文を、一つひとつの文脈をすべてこまなく正確に理解すること。
2、その理解を進めるために、必ず、演習問題として、自分のことばで自分が理解したことを具体的に記入し記録すること。
3、理解したと思ったことを具体的な例を用いて説明すること。
まるで、物理学の学習、演習問題をするよに。
以上3点の作業が必要である。
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