2010年3月6日土曜日

春風社

三石博行


研究室に「春風社」の営業担当、大木さんが訪れた。
夕方6時過ぎに研究室の明かりがついていたのが理由らしい。

春風社という出版社は始めて聞いた。
出版物を見ると、売れそうにも無い思想や哲学、学術書が多い。

どんな人物が、売れそうも無い本ばっかしを出版しているのかと興味を持った。

それから1週間も経ったなある日、三浦衛著『出版は風まかせ』春風社 2009年 がO木さんから送ってきた。

この人が、この売れそうに無い本ばっかりを出版している社長らしい。

短くまとまった実に上手な文体。

彼は、本が三度も飯よりも、素敵な女性よりも好きで、好きで、生きてきたのだと、感激。

こんな人間がまだ生きているのだ。

まんざら、日本の出版界も捨てたものでない。

しかし、電子化するこれからの出版界で、この春風社は、春嵐に吹き飛ばされはしないか。

少し、気になるのである。


春風社 サイト http://shumpu.com/

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