2012年8月16日木曜日

巨大科学技術文明社会のアンチテーゼから社会改革の理論と政策提案へ

縮小社会研究会の課題(2)


三石博行


縮小社会のイメージからモデルへ 

現在の巨大科学技術文明社会、世界資本主義社会の危機を分析し、それを解決するために、色々な提案(実現不可能なものを含めて)がなされている。

その主なイメージを列挙すると、脱高度情報化社会、脱巨大科学技術、脱工業社会化社会(農工社会)、脱自由貿易主義(地産地消主義)、脱大量生産主義(オーダーメイド型生産)、脱経済指標(生活の質評価方式)、脱原発(分散型エネルギー生産)、脱化石燃料エネルギー生産(再生自然エネルギー生産)、脱中央集権社会(地方分権化)、市民民主主義社会、省エネルギー社会制度や生活様式、脱学歴中心主義(実力主義)、脱官僚主義(市民参画型社会)等々。

縮小社会とは、上記した現代社会、巨大科学技術文明や世界資本主義へのアンチテーゼとして提案されている社会モデルである。そのモデルは資本主義社会が形成される以前の社会にあった社会経済文化的要素を歴史の地層から採掘し、未来社会の要素として採用しようという試みでもある。しかし、これらの試みは、資本主義社会が生み出した利便性や人間主義の要素の維持が条件付けられている。

縮小社会研究会の調査研究活動の第一歩は、縮小社会の概念と対立項にある概念、巨大な社会経済システムや巨大科学技術社会文明の病理構造を明らかにするための研究調査活動、それらの問題解決に役立つ理論や政策提案等々である。

現代社会の病理性や危機へのアンチテーゼとして提案されてきた縮小社会の研究は現代社会批判や問題提起の段階から、具体的な社会、経済、文化、技術や生活様式の提案を行わなければならない時代に来ている。



「成長経済主義を越えて成熟循環型経済社会への転回のために」 目次
http://mitsuishi.blogspot.jp/2015/01/blog-post_72.html



引用、参考資料

三石博行 ブログ文書集「科学技術と現代社会
http://mitsuishi.blogspot.jp/2012/03/blog-post_21.html

4章  21世紀社会の科学技術者運動

4-1、「市民民主主義社会発展のための政策研究集団としての縮小社会研究会活動」
http://mitsuishi.blogspot.jp/2012/08/blog-post_3059.html


2012年8月21日 誤字修正
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