2014年12月18日木曜日

詩 「連作障害を避けたいのです」

三石博行

岩本拓郎作(2014年12月13日)


















岩本拓郎氏の幻想的な絵を観ながら


「連作障害を避けたいのです」


**** 1 ****

太陽の光の中では
二枚の絵の話は終わらない

昨日は、
一方は自由が一番だ、
すると、もう一方が
平等がなければ、
と言い始め

今日は
一方が社会福祉が大切だ、
すると、もう一方が
自由市場が必要だ、
と言いだした

さらに、畑まわりの雑草が
二つの絵たちの議論を聴きながら
「君たち連作障害アレルギーあるじゃない」
と笑い出した


**** 2 ****

だから、
去年は青色野菜で
今年は赤色野菜なのさ
と色彩畑は説明した

そして、
異なる野菜音色に包まれて
補色のリズムを聴きながら
色彩畑には
連作障害がないのさ
来年も野菜が育つのさ
とまわりの雑草がコーラスした

色々な野菜も雑草も
まちまちの楽器を持ちもんで
色彩畑の協奏曲が
はじまる


**** 3 ****

南天する光の中で
色彩畑の演奏会は
クライマックス
リズムに乗って
進行する

「自由か平等か」

夕日の光に照らされて
色彩畑の演奏会は
静かな終わりを
迎える

「福祉か市場か」

夕闇は降りながら
色彩畑の指揮者は
静かにタクトを置く

「競争か共存か」

薄暗い闇夜のカーテンが
舞降りて
形象音色や補色リズムは
消えてしまった

「社会か個人か」


**** 4 ****

二枚の絵の議論は
明日も楽しくつづく
来週も楽しくつづく
来月も楽しくつづく
来年も楽しくつづく

つづく
つづく
ずーと、つづく

そうであってほしいと
色彩畑は願った

それで
連作障害は避けられると
雑草は考えた


三石博行詩集 『心象色彩の館』

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2014年12月13日

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