2009年3月4日水曜日

哲学的、科学的、生活技術的な知の相互関係

三石博行


まるで、数学の証明問題を解くように哲学での論理実証作業は行わなければならないだろう。

まるで、物理学の実証実験をしているように科学作業は公理の証明とそれの基づく現象の予測をおこなわなければならないだろう。

まるで、技術開発を行うように現実の生活世界の改革は有効な知識と技術を集め、具体的な政策を立てながら進められなければならないだろう。

哲学的であることで、科学性の点検が可能になる。
科学的であることで技術的開発力の柔軟さを身に付けることができるだろう。

生活世界で実践的に知を活用することで、哲学的思惟の根拠を得るだろう。

これらの三つの柱、哲学的、科学的、生活実践的な知のあり方は相互に補足し合っている。

哲学的であるためには、科学的分析力や生活実践的な技能力が必要である。
科学的であるためには、科学的固定概念を振り返るために哲学的反省力と生活世界を豊かにする技術開発力を身に付けなければならない。
生活世界での実践力を身に付けるためには、生活技術を導く豊かな科学的知識が役に立ち、生活感覚を磨き上げる深く繊細な人間的観察力が役に立つ。

日常生活では、常に、哲学、科学と生活技術の三つの知識を磨き上げるための生活時間の配分が必要である。


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