2010年8月30日月曜日

民主党の代表者選について

現在の民主党が野党から政権政党になれたのは小沢一郎氏なくしては語れないだろう。
小沢氏は今の日本社会で、所謂政治家らしい政治家である。つまり、マキャべリストである。

彼を批判するマスコミは、彼のまつわる「政治とカネ」の古い体質(自民党田中派から受け継いだ)に妥協することなく闘い続けてきたからである。
その意味で、マスコミの主張は正しい。
しかし、今の日本に必要な政治家は小沢一郎であることも理解できる。

これまで続いた官僚支配の日本を変革するためには、強烈な政治指導が必要だ。
その政治指導とは、官僚を本来の官僚の役割に収める力である。

彼らの能力なくしては日本は動かない。
しかし、彼らが国家に対して忠誠心をもって始めて日本はよくなる。

利権集団と化した官僚制度は粉砕しなければならない。
その力は、国民にある。

すべて情報公開すべきである。
官僚たちの給与、退職金、退官した後の再就職先、その給与、そしてその退職金等々。

そうすると、きっと彼らが大変な利益を得ていることに気がつくだろう。

また、国家試験のありかたを変えるべきである。
若いときに受けた能力試験、それも暗記物の試験で、生涯官僚機構の中で、一流コースとそうでないものが生れるというばかげた制度。

実際の行政執務の実績をもって評価しない制度の古さを換えなければならない。
官僚制度を国民主権の視点で変革する力は民主党しかない。
しかし、それに対する指導力への疑問が湧いていることも否定できない。

そればかりでない。変革すべき多くの課題が山済みされている。

地方分権化、道州制の導入
国会(地方自治体の議会)議員数削減
アジア外交、日米外交等々

管氏に期待したいのだが、彼は今回の選挙でみられたように、何か子供ぽい純粋さがある。それが管直人氏のよさであり、同時に欠点である。そして、その性格による致命的な失敗が今回の選挙で自民党の策略「将来の国家財政に責任を持つなら、税制改革の必要性、つまり消費税を上げる」という挑発に乗った形で現れた。
確かに正しい主張も、時と場合によっては政治的判断の誤りとなる。

多分、小沢一郎氏はこうした政治家としての判断を誤ることはないだろう。

彼が今の日本を救える政治家であることは確かである。
しかし、政治とカネの問題を彼が個人のレベルでなく、法律や制度改革として、解決の糸口を提案しない限り、彼の登場を歓迎する人はいないだろう。

非常に残念でもったいない話である。

民主党の本当の実力者小沢一郎氏が全面的に前に出て、すべての課題に取り組む。勿論、政治とカネの問題も個人的問題でなく、将来の日本のために取り組む

それが可能なら、そしてそのことを断固として貫くなら、小沢一郎氏が民主党の代表者でなければならないだろう。

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