2019年3月12日火曜日

人間社会科学の成立条件(2)


サンダース現象とは何か 


- その状況合理性の理解と解釈 



極端な経済自由主義(新自由主義経済)、国際金融資本主義は近代人権思想の「人間の社会的平等」思想を侵害するために、「社会主義」の思想を呼び起こす。何故なら、人間の社会的平等は政治の近代化過程、民主主義社会の重要な要素であるからだ。社会的不平等が定着し、人々が自由な競争の機会を失う時、あらためて社会主義政策の名前のもとで、政治の近代化過程(民主主義社会化)が再構築されるだろう。


つまり、アメリカの若者に支持されているサンダース現象、社会主義イデオロギーとは、かくてフランス革命やロシア革命で人々が「パンを求めて起こした運動」と同じスローガンを掲げ、アメリカの現在、そしてその社会文化独自の民主主義運動の形態を取ることになる。それが、アメリカ民主主義社会の発展の新たな一ページをめくることになるだろう。

しかし、サンダースやアメリカの若者が言う「社会主義」は、1917年のロシア革命で謂われた社会主義とは全く異なるもんである。彼らは社会主義革命や一党独裁政権を目指してはいない。彼らが言う社会主義とは「国民の社会的平等の実現」であり、アメリカ民主主義の伝統に根差した自由主義とすべての市民にアメリカンドリームに挑戦できる機会を平等に与える社会の実現、つまり自由民主、社会平等主義の社会形成である。

これまで政治学で定義された「社会主義」の概念を前提にし、サンダースやアメリカの若者たちがいう「社会主義」を解釈するなら、アメリカの現在の民主主義運動を正しく理解できないだろう。サンダースが使う社会主義、そして自らを社会主義者という用語で表現しているアメリカ民主主義運動の状況を、表現された用語に付随する過去の概念で観ることは、現在のアメリカ民主主義運動の状況を正しく理解できないばかりか、社会主義という用語に潜む歴史的偏見を持ち込むことになるだろう。


前記した人間社会科学の科学性としての「状況合理性」を前提にしながら、世界の市民の運動、アメリカ、サンダースやグローバル経済を批判する若者たちの運動を考えてみた。


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